今回ご紹介する法則は、いたってシンプル。
モノの大きさを極端に大きくしたり小さくしたりすることで人々の関心を惹きつける“大・小の極端化”の法則です。
[Chapter 1] 事例から法則を読み解く
本や巨人像の上で催されるオペラが、見る人を「小人」にする。
オーストリアで毎年行われる、プレゲンツ音楽祭はご存知でしょうか?
様々な催しが開かれるのですが、その中でも特に注目を集めるのが、湖の上に作られる巨大なオペラステージ。
その模様は一言、圧巻です。
The ‘Opera on the Lake’ Stages of Bregenz
あまりにも巨大過ぎる本や像、目のオブジェの舞台。
その上でオペラが、しかも湖上で催されるとあって、毎回大盛況のようです。
現実にはあり得ないシチュエーションや視点で物事を目の当たりにする、というのは、単純に強い驚きがありますよね。
さらに端的に言ってしまえば、モノを極端に大きくすることで、人は楽しくなってしまうと思っています。
大袈裟に解釈すれば、幼少期、身の回りすべてのものが未知の大きいモノばかりで、見るたびにはしゃいでしまう気持ちを思い出すような感覚。
あるいは、知っているつもりになっていたものを、異なる視点から目のあたりにすることで再発見する興奮があるのかもしれません。
いずれにしても、大きさを変化させることで、人々の注目を集められるのは確かです。
類似事例はいくつも見受けられますが、たとえばフランス人アーティストのBenedetto Bufalinoさんによってデザインされた巨大ベンチ。
これは実際に、フランスのSquare Saint-Exupery公園というところに設置されています。
あるいは、もう少し商業的に活用した例で言えば、ペルーのマクドナルドが「子供の日」に合わせて実施したプロモーション“Día Del Niño”。
あえて通常より「背の高いカウンター」にすることで、大人たちに童心を思いださせる施策でした。
また、大きさを変える、という観点でいえば、モノ自体の大きさを拡大する以外にも、いくつも数を寄せ集めて巨大にする、という方法も考えられます。
有名な例で言えば、ポルトガルのアゲダで毎年催される、“傘のアーケード”でしょう。
この考え方は、いま国内外で開催されているマスキングテープを使ったアート展“mt ex展”でも同じことがいえます。
どれも、とてもシンプルですが、力強いアイデアです。
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[ “大・小の極端化”の法則|Point ]
◎あるモチーフやグッズを「極端に大きく(または小さく)」する
◎それを目の当たりにしてどのような気持ちになるかを想像する
◎「童心にかえる」「違う世界がみえる」かがポイント
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以降では、この法則を念頭に置きながら、活用イメージを深めていきます。
[Chapter 2] 法則から事例を読み解く
ミクロな視点が、世界を「遊び場」に変える。
先程は「モノを大きくする」という観点で事例をご紹介しましたが、今度は「モノを小さくする」ことで起こる状況を考察します。
たとえば、マンホール。
何の変哲もないマンホールでも、その上に小さな人形を置いてみると、違った世界が広がります。
まるで、工事現場のようになりました。
これは、ハナムラチカヒロさんというアーティストが実践する「まなざしのデザイン」というプロジェクトの一環で行われている、“Gulliver Scope”という作品。
1/87の鉄道模型の人形を町のさまざまな場所に設置し、写真に収めるという作品で、子ども向けワークショップとして実施されています。
同じような発想の作品はたくさんあるので他の事例紹介はひとつに留めますが、たとえば、イギリスで2012年に流行した(らしい)、“ゲリラガーデン”というパブリックアート。
街中にミニチュアの椅子や芝生を置くことで、都市を違った視点から切り取って広大な庭に変えてしまう取り組みです。
モノを大きくすることで「楽しい」感情が芽生えるなら、モノを小さくすることは「可愛い」という感情を生理的に芽生えさせるのかもしれませんね。
最近の記事ではこの後、
[Chapter 3] ブレスト・トライアル
というブレストの練習例を掲載していたのですが、今回の手法はちょっと、お題が難しいのでお休みとさせてください。。
でも、たとえば、寂れた商店街とかで、各店舗のお惣菜をぜんぶ持ち寄って「世界一大きな幕の内弁当」をつくってみんなで食べましょう、みたいなイベントがあると楽しそうだなぁ、と最近思いました。
ふと振り返れば、この法則にも当てはまりそうですね。
(中途半端な例ですみません。)
※その他の類似施策は、以下URLにまとまっていますのでご参考ください。















